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最近、購入した本の話
『細菌が世界を支配する』 アン・マクズラック著 白揚社 ¥2,520
この本は、少しややこしいかもしれませんが、微生物を研究している人ばかりでなく、一般の方にも興味を持っていただけるような本です。
微生物とは人の目に見えない生物ですから、日常の生活の中ではあまり気にかけることはありません。ところが微生物は、人の身体の表面にも内にも共生し、その数は100兆個とも1000兆個ともいわれています。
微生物(バイオ)は40億年前から私たちの地球に棲みついている大先輩です。人類はたかだか600万年前~700万年前に誕生しています。人は微生物(バイオ)と無縁では生きられないのです。
地球上でいちばん多い生物は微生物(バイオ)で、天文学的数字です。
微生物(バイオ)は、ペスト、マラリア、ジフテリア、コレラ、結核、ハンセン病、腸チフス、悪性病原菌による食中毒、インフルエンザなど、病気の源を連想するのが普通です。しかし実は、悪い微生物(バイオ)は地球上に存在する天文学的種類と数量のほんの一部に過ぎません。
微生物は、現在の地球と人の健康を保全していてくれるものが大半です。人の生命の営みに欠くことができないのが微生物(バイオ)なのです。「微生物と共生する」=微生物の力を借りて人の環境衛生を保全するのが自然なことです。
微生物(バイオ)を「敵」として「殺して」しまおうなどと考えても所詮無駄なことで、かえって微生物(バイオ)に殺されるのは人の方であることは、長きにわたる人と微生物(バイオ)の戦い(ペスト、梅毒、レジオネラなど)を見ても明白です。こんなことが非常に興味深く書かれています。
私たちは微生物の特長を最大に活用して、安全で快適な地球を保全することを目標にしています。
お時間があればぜひ、ご一読をお勧めいたします。
(創研) 2012年11月21日 17:03