最近、「化学物質過敏症」「シックハウス」「アレルギー」についての研究論文が多く出ています。
人の嗅覚や皮ふを刺激し、人の健康を損ねてしまうという古くて新しい話がまたぞろ出てきました。
「シックハウス」はもうとうの昔に解決されている問題だとする建設関連業者が多いのですが、
施主さんからのクレームとなれば放置できないことです。
新しい計測方法や、最新の建材などの規制について知っていなければならないのは当然ですが、
クレームを解決できなければどうしようもありません。
クレームをつける施主さんは、ネットを通じて様々な専門的な知識を持っていることが多いので、
生半可なことでは解決しません。
「におい」による健康被害は、建材だけの問題ではなく、目に見えないカビなどさまざまな要因があって
問題を解決する決定的な対策はありません。
厚生労働省、国土交通省、医学界からも解決方法(対処法)は出ていません。
解決する糸口が見つからないのです。
「定められた材料を使用しているから責任はない」といっても施主さんが納得しなければ、
建築業者はどうするのでしょうか?
難しい問題ですが、こうした問題にバイオテクノロジーがひと役かえるのではないかと私は考え実行しています。
化学物質から揮発する有機ガスはほとんど無限に近い数量があるわけですから、
封じ込めることはほぼ不可能です。
また現在は、化学物質を全く使用せずに建造物は建ちません。
近頃はホルムアルデヒドだけでなく、さまざまな揮発性ガスが問題になっています。
ムク材、合板、集成材などでつくる木の香りのする住まいの接着剤として使われている
「アセトアルデヒド」がシックハウスの原因になることもあります。
弊社は、こうした木造の家で起こるシックハウスの原因であるアセトアルデヒドを
吸着分解させるのに効果的な脱臭剤を開発し、施工に活用しています。
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アセトアルデヒドの室内濃度指針値は2002年1月22日に設定され、
48㎎/㎥(0.03ppm)が毒性の指標になっています。
但しこの指標は、ヒト吸入曝露における鼻腔嗅覚上皮への影響ではありません。
ラットによる指針ですから、ヒトには参考になりません。
また2003年7月に建築基準法の一部が改正され、
建築材料と発生するVOCの例として明記されたものの中に、
木材を接着する接着剤に含まれるアセトアルデヒドが明記されていないことにも注意が必要です。